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林歯科診療所

京都の歯医者林歯科診療所 院長日記
乱立気味の目立たない矯正システム
最近、ニーズが増えている矯正治療の中にあって、装置が目立たない矯正のニーズが非常に高まってきています。
この目立たない矯正治療には大きく分けて2つの方法がよく用いられております。

1つは”リンガル”と呼ばれている方法で、全ての歯にワイヤーをかけるマルチブラケットを全て歯の裏側に取り付ける方法です。
この方法は目立たない利点がある一方、常に装置が舌に触れてしまう不快感、咬み合わせによっては一番目立つ上の前歯に取り付けられない場合がある、装置同士の距離が短いため細かな調節がしにくい、装置の装着やワイヤーの交換などで長時間かかってしまうため治療費が相当高額になってしまうなどの欠点があります。

2つ目にマウスピース矯正があります。”インビザライン”、”クリアライナー”など様々なシステムが流通しています。
この治療法の利点は歯科医師に特別の技術を要求しないところにありますが、歯を動かすためのマウスピースを何度も交換しないといけないため、技工コストが高くその分治療費も高額になってしまいます。さらに取り外しできるもののため、患者さんご自身が真面目に装着していないと効果が発揮できません。それと私はこういったシステムの最大の欠点が、上下の咬み合わせについて何の配慮も出来ないこと、これは咬み合わせにこだわる私にはとても受け入れられるものではありません。

このように上記2つの方法は私にとっては受け入れがたいものです。
そこで現在私は自分がふだんよく使っているリンガルアーチという古典的な装置、これを上手く活用して目立たない矯正が出来るよう、現在教わっているところです。
この方法、習得するのにかなり鍛錬が必要で皆さまに提供できるようになるまではまだまだ先になる見通しです。
| seiji0024 | 矯正治療 | 07:20 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
フッ素を否定する日本特有のプロパガンダ
なぜ虫歯になるのでしょう?こんな素朴な質問をしてもほとんどの方は答えられないのではないでしょうか?
正解は虫歯の原因となる酸を作る細菌がいるからです。
だったらこの虫歯菌を無くしてしまえばいいではないかと、誰でも考えることです。
でもいくら歯磨きを一生懸命やっても、うがい薬で消毒してもなかなかこの虫歯菌、とても頑固で劇的に数が減ってくれません。
それなら虫歯菌が居て歯を溶かす酸を作ったとしても、歯そのものを溶けにくくすればいいのでは、とのことで世界的に広くフッ素が虫歯予防の主役として用いられるようになりました。
このフッ素による虫歯予防、長年世界中で広く使われてきたおかげで、その予防効果・フッ素による副作用などのデータが豊富にあり、これらをあらかじめ勉強してから我々歯科医師が使いこなせばとても安全で、効率のいい虫歯予防が行えます。
しかしインターネットで”フッ素”と検索すると、科学的に全く根拠のないフッ素の有害性ばかり出てきます。またこれらのデタラメな内容が、よりによって末恐ろしい表現で書かれております。特にこういった表現は元を辿れば特定の偏った政治・思想団体に発するものを多く見受けます。
一方、当院ではフッ素を用いた虫歯予防を積極的に進めております。特に虫歯リスクの高い方に対しては、国内に流通していない高濃度のフッ素が配合された製品も、手間をかけて個人で仕入れております。
このフッ化物製材の使用量もアメリカ政府、CDCが定めるガイドラインの中に余裕をもって収まるよう、計算して出しております。無論EUでも積極的に用いられ、WHOでも強く推奨している虫歯予防です。
我々としてはここまでし努力して、少しでもいい虫歯予防を提供しようとしても、インターネットでこういった表現をされてしまって、その結果断られてしまうこともしばしございます。
本当に、フッ素がそんなに危険な物質なら市販の歯みがきも危険物質です、フライパンや炊飯器のコーティングや衣服の防水加工など全て危険物質になってしまいます。
以前にもブログの記事で書かせていただきましたが、これだけ正しい情報もデマもインターネットで拡散している世の中だからこそ、個々にその真偽について判断していくリテラシーという能力が求められるし、もしそのリテラシーが発揮できない専門的な内容なら、我々のようなプロフェッショナルに問い合わせていただけるようにしていただきたいと思います。
ごく一部の政治・思想団体のプロパガンダに乗って虫歯だらけにしてはいけません。
虫歯予防に対するフッ素がその象徴的なものであると考えます。
 
| seiji0024 | 予防歯科 | 07:54 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
自分には理解できない歯科医師目線での臨床
林歯科診療所では多くの矯正治療を行っております。
他の歯科医院はどんな歯並びの方が来られているのか私には分かりませんが、少なくとも当院の矯正ケースはすべてだれがどう見ても歯並びに問題のあるケースばかりで、様子を見るか迷う程度のごく軽度の異常ではまず矯正治療を行うことはなく、数ヶ月おきの経過観察のみに留めております。
しかし最近、いくつか参加している矯正の研修の中で、私を含めた受講生が自分のケースをプレゼンテーションするのですが、私の目から見て、この程度の歯並びの不整でわざわざ矯正までやりますか?、というケースを見受けました。
確かに歯科医師の目線から見て、このケースの子供は将来大きくなって歯並びが悪くなる可能性はありますが、だからといって疑わしいから矯正を早めに行うというのは私の考えから大きくかけ離れ、とても疑問に感じます。
矯正治療を行うということは、治療費だってかなりかかってしまいますし、何よりあの不快な矯正装置を四六時中入れなければならない子供の負担を考え、治療の是非については慎重な判断が必要になります。
もし仮に歯並びが悪くなる可能性がある程度のケースなら、別に様子だけ見てその状態がはっきりしてから子供本人と保護者、それから歯科医師みんなが必要と感じたときにやり始めても、適切な診断と技術を持ち合わしていれば別に手遅れにはならないと思います。
この子供の保護者は歯科医師に言われたので信じて治療を受けていますが、どの保護者も受け入れるわけではありません。
こういったことを間近で見ると、なぜもっと歯科医師全員が患者目線に立った歯科医療を実践しないのだろう、だから我々の業界の信用度も低いままになってしまいます。
せっかく意気揚々と臨んだ研修でしたがこんなプレゼンテーションを目の当たりにして一気に気分が暗くなってしまいました。
| seiji0024 | 矯正治療 | 13:25 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
5月24日(土)休診のお知らせ
5月16日(土)の診察を東京での研修により休診させていただきます。
2週連続でたいへんご迷惑をおかけいたしますが、何卒ご理解・ご協力のほどお願い申し上げます。
| seiji0024 | 土曜日診療 | 07:41 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
ただの広告なのに本と称して1,500円で買わせるの?
先日、私の手元に分厚い封筒が知らないところから送られてきました。
中身を空けると広告掲載のセールスでした。
しかしこの広告、どんな内容かと言えば「日本の歯科100選」という本が出るので、お金を支払ってくれたらこの本にあなたの歯科医院を載せてあげますよ、という内容のものでした。
この本の帯には全国の歯科医院の中から公募による厳正な審査で選考された100医院を掲載していると書いてあります。
この厳正な診査ってただたくさんお金を支払った、ということなのでしょうか?
広告費を徴収してこれは歯科医院の広告ですよ、と謳っている分にはいいのですが、この本の表現の仕方では明らかに掲載されている歯科医院がとても素晴らしくて、編集社自らが何の報酬も得ずに取材に行ったように受け取られてしまいます。
しかもこんな本、書店で1,500円で販売しているそうです。
単なる広告のかたまりを一般の方々に買わせるのはちょっとおかしいと思います。
無論、こんなお誘い、私は最初から却下しました。
ホームページも自分で作っているだけで特にお金のかかるキーワード対策などしたこともないし、野立て看板と回覧板以外は一切広告にお金をかけない主義をずっと続けております。
中身を見てみると確かにごく一部、我々業界内でとても有名な先生も入っていますが、なぜこの人が?、というものも多く見受けられました。
こんなところにお金を出して掲載してもらおうとする同業者がたくさんいる現状に、ただただ情けなくて仕方ありません。

 
| seiji0024 | ひとりごと | 07:58 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
手頃でわかりやすくワインを入手する
ワインを嗜まれる方は多くいらっしゃいますが、皆様はいかがでしょうか?私自身はお酒を飲むときは日本酒が多いのであまりワインは詳しくありません。
ですから自分でワインを買うときにはいつも訳が分からず困ってしまい、結局山積みされて手に取りやすい場所に陳列されているものを買ってしまいます。
そんな私のように全く素人でも手頃な価格のワインを詳しく選んで購入できる通販があります。
当院の地元で酒店を営んでいる大文字加藤酒店です。
庶民感覚の店主が自らの脚と舌で確かめたワインを詳細なコメントを添えて販売しています。
超高級ワインでないと満足されない方には向いていませんが、手頃な価格でおいしいワインを詳しく知りながら楽しみたい方にはうってつけです。
注文や問い合わせなどのレスポンスもとてもいいお店ですので、是非リンク先をご覧ください。
| seiji0024 | 耳寄り情報 | 08:11 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
5月16日(土)休診のお知らせ
5月16日(土)の診察を熊本での研修により休診させていただきます。
ご迷惑をおかけいたしますが、何卒ご理解・ご協力のほどお願い申し上げます。
| seiji0024 | 土曜日診療 | 09:40 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
熱いものがこみ上げてくる歯科甲子園決勝大会
林歯科診療所は歯科甲子園D1グランプリに、第1回から第3回まで連続でエントリーいたしました。
今までスケジュールが合わず決勝大会に参加することができなかったのですが、今回第3回目にしてようやく参加してきました。
今まで参加された親しい歯科医師の先生からは会場の雰囲気を事前に伺ってはいたのですが、実際にライブ会場で多数の来場者と同じ空間を共有すると、歯科医療に対する熱い思いと、参加している各歯科医院スタッフの団結力がダイレクトに私の心深くまでしみわたり、熱い感情がこみ上げてきました。
これを機にまたフレッシュな気持ちで日々の業務に取り組めそうです。
| seiji0024 | スタッフ | 10:25 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
心の扉を開く接遇・おもてなし
歯科医院が全く初対面の方を診察することはごく当たり前の日常でありますが、診察を受けられる患者さんにとっては初めての歯医者さんに足を運ぶことはとても勇気がいることではないでしょうか?
全くの新規の患者さんの多くはこのようにとても緊張した心境で我々のところに訪れるわけですから、なかなか我々のお話を素直に受け入れられない心境であります。
こんな状態で意思の疎通が上手くいかないまま治療を進めていっても行き違いが生じるだけで良質な医療などモノ申す以前の段階でつまづいてしまいます。

こんな時、こちらがおもてなしの心で接遇を行うことで、ほとんどの緊張された患者さんは少し心を開いていただけるようになります。すると建て前ではなくいろいろと本音の話も出てくるようになり、治療を進める上での活発な提案も出来るようになってきます。

こういった患者心理に対して以前は私も全く無頓着だったためないがしろにしていましたが、今はとても大切にしております。
そしてこのおもてなし・接遇を実践することによって、今までコミュニケーションに苦しんでいた我々自身が最も楽になったことも気づかされる今日この頃です。
| seiji0024 | 医院管理 | 07:10 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
全く未知のデザインの世界
私は歯科医師になってかれこれ20年近く経ちます。その間、研究や行政のキャリアもあり、臨床以外の経験を平均的な歯科医師と比較すると多く積んできましたが、それは全て歯科医師の枠から飛び出すことはありませんでした。そんな折、東京での研修の帰りに当院のロゴデザインをしていただいたグラフィックデザイナーの井原洋一様と数年ぶりにお会いして、その時に井原様が日頃交流を持たれているデザイナーやアパレル業界の方との会合に私も混ぜていただきました。

実際に専門的な話になると全くの畑違いなのでほとんど理解できずにおりましたが、これがこと経営の話やチーム作りの話になるとお互い共通言語でいろいろなお話しを聞かせていただくことができました。

我々歯科医師はどうしても同業者とばかり集まり狭い殻に閉じこもりがちです。
これからは自分の見聞を広めるためにももっと広い世界に関わっていかねば、と感じるこの頃です。
| seiji0024 | - | 11:20 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
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