京都・下京区・七条の
林歯科診療所では開院以来、
訪問診療を実施しております。
その訪問診療ですが、私は特別な思いで行っています。
昨今、歯科医院の乱立で歯科医院の経営は難しくなってきました。その一方、訪問診療に関しては国の保護政策もあって手厚い診療報酬の設定になっています。
そのため訪問診療を医院経営の柱に位置づけている医療機関が増えてきましたが、訪問診療を経営の柱に持ってきてしまうと、それだけタイトなスケジュールで訪問先を回ることになります。
しかし実際の訪問診療現場では思いがけない出来事が多く存在します。仮に通常の診察室で思いがけないことが生じても、人員・設備面でのバックアップがあるので、早期に復旧することが可能です。
一方、訪問診療ではたいてい一人で現場で対応します。設備も手で抱えられる程度のものしか運べませんので、その分ハンデがあります。
当然、思ったようにいかなかったときのリカバリーにはどうしても時間がかかってしまいます。
そのためタイトなスケジュールで組んでしまうと、手抜きの訪問診療になってしまうことが多く、歯科の訪問診療が社会的に低い評価しか受けられない大きな要因となっています。
そこで私は、訪問診療の依頼を受けるに当たって必ず以下の点を守っています。
1.自転車で訪問できる程度の距離にとどめておく
2.昼休みにやっているので、手抜き治療にならないよう必ず1日1件しか訪問しないようにする
3.どうしても複数受けざる得ない場合、診療後の夜遅くにお伺いし、自分の身を削る
こうすることによって、訪問診療が医院経営の根幹にはなりませんが、患者さんやその家族と深い信頼関係を持つことができています。
遠方の方には私が通えない分、他の歯医者さんを紹介するシステムが
京都府歯科医師会にございますので、訪問診療をご希望の方は気軽にご相談ください。