京都・下京区・丹波口駅の歯科・歯医者
林歯科診療所が位置する地域は、最近よく言われるコンビニより歯医者の件数がずっと多い場所です。
実際、先代の跡を全面リニューアルして開業した際、金融機関から融資を受けたのですがその当時は金融機関からかなり厳しいコメントが寄せられました。
しかしその後、実際に開業し2年目より多くの患者様にご来院いただけるようになり、激戦区ながらも無理のない運営が行えるようになってきました。
ここまで来れたのには、もちろん私自身努力はいたしましたが何より、スタッフの熱意によるものがとても大きいです。
そんな中、研修で私は年に何回か東京に行きます。そこで感じるのがあまりにもひどい歯科医院の乱立です。
仮に地域の歯科医院の全てが努力し、地域住民の歯の健康に対する意識が高まりその結果として歯科医院の受診率が高まれば、歯科医院の経営も安定するし皆様の歯の健康も大幅に向上することができます。
しかし、このことを実際に達成することはとても容易ではなく、長年コツコツ取り組んでいくことによってしか人の意識を変えることは難しいです。また、1軒でも上記のような志がなく目先の利益に走る歯科医院があれば全てぶち壊しになります。何より都心部ではこれらの努力を行ってもなお歯科医院の数が多すぎます。
といった現状で、東京の激戦区の歯科医院の多くは競争が激しすぎて、患者様の数を集める力があまりありません。
その上、ほとんどの歯科医院が毎月高額なテナント料を支払っています。
その結果、保険診療では医院運営が成り立たずどうしても高額な、しかも世間相場より相当高い料金設定の保険外診療に医院経営を頼らざる得ないのが現状です。
当院でも保険外診療は日ごろ行っていますので、このことを否定するつもりは全くありません。実際、保険の入れ歯や詰め物・かぶせ物などは質が悪くていいと思って入れたことがありませんので、保険外治療につきましてはあくまで病状や患者様のニーズによって考えるべきものだと思います。
しかし歯周病の管理など、保険診療で十分にカバーできているものまで1回で数万円といった高額な保険外治療がまかり通ってしまっております。中には物好きな患者さんで高級な雰囲気だけで満足される方もいらっしゃるかも知れませんが、ありふれた歯周病管理において高額な医療費を支払うメリットはあまり考えにくいです。
こういう中身の薄い内容で高額な治療費をせしめている歯科医院が一部でも存在すれば、結果として地域全体の歯科医療不信に繋がる恐れがあるのでやめていただきたいと思います。
こういうことがまかり通らないためにも、これから開業しようとする若い歯科医師は、それぞれが開業時に抱いている崇高な理念を実践でき、地域の方々から愛される歯科医療を提供できる見込みがある技術・経験・知識・資金・地域・規模などについて熟慮の上、ゆとりある開業計画を立てていただきたいものと思います。