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林歯科診療所

京都の歯医者林歯科診療所 院長日記
定期的なクリーニング推奨で大きな誤解をしている人
京都・丹波口駅・七条の林歯科診療所では予防管理型の診療システムを機軸においています。
その理念を実践するため、何故定期的な歯科医院でのケアが必要なのか、ご来院いただいた患者様是認に多くの時間を割いて説明し、そのケアにお越しになられた際は、ゆとりのある時間を確保しています。
これらは全て当院の理念に基づいて行っておりますので、クオリティーの高い予防歯科を提供せねば、との思い出このようにしております。
当然、当院の予防歯科部門は完全に採算度返しの状態です。

しかしごく一部の患者様の中には、この予防歯科について当院が無駄に患者様を来院させ、利益を得ていると大きな勘違いをされている方がいらっしゃいます。
医院収益の面からは、予防部門を縮小して予防で治療を先延ばしにしている初期の虫歯などをどんどん削って治療するほうが、はるかに効率が高いです。

しかし当院は「患者様の生涯にわたる健康作りのお役に立ちたい」との理念を実践するために、効率を度返しして予防管理型を実践しております。

決して当院では患者様に無駄に来院していただくことは一切しておりませんので、どうか我々の心意気を組んでいただける方にご来院いただきたいと思っております。
| seiji0024 | 予防歯科 | 06:54 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
3MIX-MP療法の失敗
京都・下京区・丹波口駅・七条の林歯科診療所では時折、以前どこか別の歯医者さんで3MIX-MP療法によるむし歯治療を受けたけれど、治るどころかどんどんひどくなっていく、とのことで来院される方が数名いらっしゃいました。
この3MIX-MP療法、確かに良く出来た治療法だとうなずける点も無くはありません。
しかし実際の臨床現場でこの治療法を行ってうまくいくケースはかなり限られてくるのではないのでしょうか?
この治療法はわざとむし歯を残し、3種の抗生物質を混ぜたものにとろみをつけて残したむし歯の箇所にのせて数ヶ月作用させると、むし歯だった箇所が無菌化されもともとの硬い歯に戻るといった治療法です。
しかしこの治療を成功させるには、この薬剤を数ヶ月間作用させるため、そうとう高い精度で密閉できなければいけません。
その一方、大人のむし歯がよくできる箇所は、歯と歯と歯ぐきとの間です。このエリアのむし歯に3MIX-MPの薬剤をのせて、上から接着材料で確実に密閉することは非常に難しいです。
実際、3MIX-MP療法の失敗で当院に来院されたケースの全てでこの接着材料できちんと密閉できないケースで、最初から適応ではなかったと思います。

そんなことで、このように非常に適応が限られる3MIX-MP療法のかわりに当院では、Doc's Best Cementというアメリカで正式に認可を受けている材料を用いて歯髄保存療法を行っています。
この治療法、効き目は若干3MIX-MPに劣りますが、この材料自体にある程度の接着性と強度があるので、一番難しい密閉についてほとんど気を遣いませんので、非常に適応が広いです。
詳しくは当院の歯髄保存療法のページをご参照ください。

| seiji0024 | むし歯治療 | 08:17 | comments(0) | trackbacks(1) | pookmark |
目立たなくなる季節
京都・下京区 林歯科診療所は丹波口駅を南に下がり、七条七本松交差点の手前の七本松通沿いに存在します。

当院の近隣は歯科医院が非常に密集している、いわゆるコンビニより歯科医院の数が数倍も多い地域ですが、その中にあって当院の立地はかなり目立ちません。
しかしこれからの季節、徐々に街路樹の葉が生い茂りさらに目立たなくなります。

はじめてお越しの方は相当注意深く探していただかないと、まず見つかりません。
これから京都市が街路樹の剪定を行う10月中旬までの約半年間、当院は皆様にとっては隠されてしまうことになります。

これから当院を受診しようお思いの方は、もし見つからなければお気軽に電話にてお問い合わせください。


| seiji0024 | 医院管理 | 08:18 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
口腔漢方に対するスタンス
京都・下京区の林歯科診療所では最近、読売新聞に”口腔漢方”の記事が掲載されたこともあって時折、口腔漢方に関するお問い合わせをいただきます。
ちょうど、そろそろ口腔漢方をはじめようかな、と準備している最中の新聞掲載だったので少し戸惑っております。
来週後半より口腔漢方外来をスタートいたしますが、これを始めるきっかけとなった動機は決して前向きなものではございません。
と申しますのも、「口が渇く」、「味覚が無くなった」、「舌がピリピリする」などの訴えに対して、多くの医師・歯科医師は対応に苦慮し、前向きに治療を行っているとは言い難い状況です。
そのため、見捨てられてしまった多くの患者様がいらっしゃるのが現状です。

そこで必要に迫られて口腔漢方を導入する運びとなったのですが、この口腔漢方治療は保険適応ではございません。
よって薬代もあわせると月に2万円〜3万円ほどの治療費がかかってしまいます。
それから私が加入している研究会の指導者であられる王先生曰く、治療成功率はおおよそ3割とのことです。

ですから今までの西洋医学で治療できるなら、まずそちらを最優先すべきでしょう。しかし、ありとあらゆる西洋医学を行ってもダメだったケースにこそ、この口腔漢方をすすめていくのがいいのではないでしょうか?
| seiji0024 | 歯科全般 | 08:13 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
こどもの”うけ口”は様子をみても治りません
京都・下京区・丹波口駅・七条の林歯科診療所では主にこどもの対してのみ、矯正治療を行っています。
ほとんどのこどもは、1歳半と3歳に歯科の健診を受けていますが、それでも保護者の方よりこどもの咬み合わせのことでよく相談を受けます。

ここで非常によくあることですが、”うけ口”になっているこどもが3歳児の歯科健診を受けた際、当然その不正な咬み合わせは指摘されるわけですが、その健診現場にいらっしゃる歯科医師や歯科衛生士から「しばらく様子をみましょう」、と言われる方が多くいらっしゃいます。

果たしてこの”うけ口”、本当に様子をみていていいのでしょうか?
様子をみるなら何をいつまでみるのでしょうか?
何もしなければ、この先どういう結果になるのでしょうか?

こういった話なくして、ただ様子をみましょうではいけないと思います。

結論をお話しますと、乳歯でのうけ口は放置していると、全て一生うけ口のままです。自然に正常な咬み合わせが得られることはありません。
ですからこのうけ口については、なるべく早い段階で矯正治療するのが唯一の正解になります。

以前はこのうけ口の早期治療、ちょっと大変だったのですが、現在ではとても便利な矯正装置が開発され、非常に短時間で少ない負担で効果的な矯正治療が行えるようになりました。
この装置については、後日詳しくお伝えしようと思います。

| seiji0024 | 小児歯科 | 12:54 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
お子様の受診にあたって準備していただくこと
京都・下京の林歯科診療所では小児の歯科治療も行っております。
当院では虫歯リスクを判定する”唾液検査”と、正しい咬み合わせを育てる”床矯正”を行っており、特にお子様の成長にはとても有用であります。
しかし、それ以前にまずお子様を歯科医院に連れてこられる際、おうちで準備をしていただかなければ、子供は歯科治療を嫌がり診療室で大暴れすることになります。

時折、何の準備も無く、ひどいケースだと寝起きを無理やり起こして、事前に歯科医院に行くと告げずに連れてこられる方がいらっしゃいます。
こんなケースでは、もちろん診察室に入った途端、大暴れが始まります。

そこで処置できずに中止すると、「この歯医者は何もしなかった」と言われ、
無理に押さえつけて治療すると、「この歯医者は子供が嫌がっているのに乱暴な治療をした。」と言われます。

一体、どうしたらいいのかこれではサッパリわかりませんでした。
こちらとしては一生懸命しているのに、こんな言われ方を近所中に言いふらされてしまったことは不本意なのですが、この教訓から現在ではモラルの無い保護者の受診を制限することにいたしました。

そこで現在では、まず朝早い時間で歯科治療に慣れていない場合は、小児の治療は救急処置以外はお断りすることにしています。
それと問診時に、おうちでの準備が出来ていないとわかった時点でも一切処置をしないことにしております。

逆に、非常に素直に頑張って治療を受けてくれた場合、子供にねぎらいの言葉をかけるのはもちろんのこと、お膳立てを整えてくださった保護者の方に感謝するようにしております。

少しお子様へ気遣いをされるだけで、十分な歯科治療も出来ますし、かかりつけの歯医者さんとも良好な信頼関係を築けるようになります。
是非、以上の点ご理解の上、お子様の歯科受診をお願いいたします。
| seiji0024 | 小児歯科 | 09:49 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
実際とかけ離れたインターネット上の評価
最近、インターネット上の口コミサイトを見て、当院に来院される方をしばしお見かけします。
こういった口コミサイトに当院も良く書いていただいたり、悪意を持った書き込みをされたりしています。

しかもこういったサイト、歯科医院の評価を点数化して、それを比較しているのですがどうもこの評価が私にはよくわからないです。

と申しますのも、上位にランクされている歯科医院が本当にそれだけ多くの患者様から高い評価を受けているとは思えないからです。実態はあまり支持を受けていない歯科医院が上位にランクされていることもあって、こういったサイトを見ていると訳がわかりません。

当院はじめ多くの歯科医院が健康保険治療をベースに行っていますが、上位にランクされている歯科医院の傾向として、全く保険治療を行っていないか、行っていても保険治療のみの方は対象にしていない歯科医院が多く見受けられます。

当院にも患者様のご希望で保険外治療がベースの患者様もいらっしゃいますが、こういった方々は多くの治療費をご負担されている分、非常に評価もシビアで我々としては気が抜けない、といったところです。
こういった患者様から多くの評価を頂くためにはその名声が全国に轟くほどの技術がなければ、元来高い評価を得ることは難しいです。
しかも我々保険診療ベースの歯科医院と違い、保険外治療は一つの診療に多大な時間を要するため、患者数は非常に少ないはずです。

どういうカラクリでこんなランク付けになっているのか甚だ疑問です。
しかし皆様にはこういった信憑性が疑われるサイトに惑わされないでいただきたいと思います。

| seiji0024 | ひとりごと | 08:16 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
最近のインプラントにまつわるトラブルの分析
京都・下京区・七条七本松の歯科 林歯科診療所では開院以来、インプラント治療を行っております。
このインプラント治療を行っている歯医者さんに行かれて、インプラントを無理に勧められて不快な思いをされた方もいらっしゃるかと思います。

当院の場合、手前味噌で申し訳ございませんが、このインプラント治療を医院経営の柱には一切しておりません。そのため患者様に無理に勧めたことは一度もございません。
しかし、あまりに説明をしなさすぎていたので、最近入れ歯を入れた患者様から「本当は入れ歯じゃなくてインプラントをして欲しかったのに、あまりインプラントの話をしてくれなかったので言い出せなかった。」との、大変恥ずかしいお叱りを受け、最近は少し触れるように心がけております。

そんな中、最近インプラントにまつわるトラブル、さらにこじれると訴訟に発展するケースが非常に増えてきています。
こんなことがたくさん起きる背景には以下のようなことが考えられます。

1.インプラントを行う歯科の急増
かつてインプラントを行う歯科医師は、どちらかというと外科手術のキャリアを多く持ち、基本的な外科処置のスキルを持っている人たちに限定されていました。
しかし近年、親知らずの抜歯も十分に出来ない未熟な外科技術で、場合によっては高度な技術を要する骨を増やすインプラント治療などを平気で行う歯科医師が増えました。

2.インプラントに経営依存した体質
歯科医院の乱立などで一般的には多くの歯科医院が患者数の減少で、一般的な治療だけでは経営が成り立たないところも生じてきています。そのため単価の非常に高いインプラントを多く行い、患者減少分をカバーしようとする経営体質の歯科医院は、元来リスクの高いケースでも無理にインプラントを行ってしまう傾向にあります。

3.歯科医師の外科技術レベルの低下
前述と内容がかぶりますが、古い歯医者さんは皆、親知らずの抜歯が出来て一人前として開業する人が多かったのですが、既に私の世代では親知らずを抜けない歯科医師が非常に多くいます。
この程度の外科スキルでは、インプラント手術を行い術中になにかトラブルが起きた際、まず適切な対応は出来ないでしょう。
最近はCT検査などで事前にトラブルを予測し外科スキルの欠如をカバーする方法が流行っていますが、その分患者様に多額の治療費がかかりますし、CTでも予測困難なことも多数あり、これだけではとても不十分だと思います。

3.インプラントについて基礎的知識の欠如
インプラントが大好きな歯科医師の傾向として、臨床テクニックを追い求めるばかりで基礎医学を軽視する傾向にあります。しかし組織学的・発生学的にみるとインプラントは「歯と似て非なるもの」です。トラブルが起きる経過も歯とインプラントでは異なります。こういった点については、基礎医学の裏づけを持たない歯科医師では理解が出来ず、治療後の対応に不備が生じる可能性があります。

ここ数年で、全国的にインプラントが新たに植えられたケースが非常に多いと思われます。
今後、眠っているインプラントのトラブルが徐々に出てくるものと予想されるので、わたしも動向を注意深く見ていきたいと思います。
| seiji0024 | インプラント | 09:14 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
参議院選挙候補者の公開パネルディスカッション
京都 林歯科診療所京都府歯科医師会に属しております。
この京都府歯科医師会関連の政治団体として歯科医師連盟と呼ばれる組織にも加入しております。

そしてこの7月には参議院の選挙があります。比例代表では民主党公認で我々と同じ歯科医師の西村まさみ先生が立候補され、歯科の職域代表として全力で応援しております。
しかし歯科医師連盟の京都府においては、選挙区候補者について民主党・自民党、双方に対して今回の選挙はニュートラルなスタンスで応援することが決まりました。

そこで先日歯科医師会館にて、現職の参議院議員で候補者の民主党 福山哲郎先生と自民党 二ノ湯智先生、コーディネーターとしてやしきたかじんのTV番組レギュラーで皆様おなじみの同志社大学教授 村田晃嗣先生をお招きして公開パネルディスカッションが行われ、私も食い入るように一部始終を聞いてまいりました。

不特定多数の方がご覧いただけるこのWEB上で、参議院選挙の投票が近いこの時期にその印象を出すことはあまり適切でないと思いますので、率直なコメントは差し控えたいと思います。

特に私は京都府で歯科保健行政の責任者として実務に当たっていた時、いくら理想を掲げてそれを主張しても政治が動かなければ何も変わらないことを、痛切に思い知らされました。

そのため我々歯科医師会会員の中にも歯科医師連盟を批判している愚かな人が一部おりますが、こういった人たちは行政の仕組みを何も知らない人たちです。

特に現在歯科医師連盟は、口腔の健康が全身の健康や生活の質など、日常生活の様々なところで密接に関係している事実をきちんと国民に伝え、それを実行していく基盤としての”口腔保健法"制定を悲願として与野党問わず、一生懸命働きかけております。

私としては今回の参議院選挙の投票について、この口腔保健法についての温度差は重要な評価の対象にしたいと考えております。

| seiji0024 | ひとりごと | 08:09 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
明細書発行義務について思うこと
この4月から保険診療における明細書発行が一部義務化になりました。
既に医科の病院ではこの4月より義務化が始まっております。
歯科につきましては、明細書発行機能を有するレセプトコンピューターを導入し、電子化加算の施設基準を届け出た医療機関のみとなっています。
当院の場合、使用しているレセプトコンピューターに明細書発行機能がついていないので、このコンピューターの耐用年数が来る数年後に、明細書を発行することになります。

この明細書について、将来的には私は義務化することは大賛成です。
しかし今この時期に、義務化しないといけないことについては反対です。
もう既に明細書発行が義務付けられている医療機関はこのことで大混乱が生じています。

歯科の保険診療ですが、処置や技工物・薬などにかかる費用以外に検査料や月に1回算定する管理料・指導料があります。
保険医療費について決めている中医協ではこれら全てを細かく計算して、バランスのとれた医療費になるように決めております。

そんな中、ごく一部の患者様の中に、一度同意されているにも関わらず、その後の検査料や指導・管理料について納得されない方がいらっしゃいます。
現行の歯科保険治療は本体の技術料が非常に低く抑えられており、指導・管理料や検査料がなくては多くの場合、赤字診療になってしまい、コストのかかる感染予防費や人件費の圧縮・粗悪な材料の使用などにつながり安心・安全な医療を行う大きな妨げになります。
この指導管理料や検査料について、細かくその都度窓口で説明を求められると、非常に窓口業務が多くなり、結果として大幅な待ち時間の増加を招きます。

私が思うに、このような保険診療の実態について皆様にお分かりになっていただいてから、明細書の発行を義務化するのが好ましいと思います。

とはいってもこの明細書発行を義務化する行政の狙いは決して国民の知る権利のためではなく、明らかに各医療機関の保険算定を抑制させることによる医療費抑制であることは誰の目にも明らかです。
こんな行政に頼っていても保険診療の実態を国民に広める努力などするはずも無いでしょうから、我々医療機関が個々に地道に皆様に広めていく以外にはないのでしょうか?
| seiji0024 | 医院管理 | 07:44 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
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