blog index

林歯科診療所

京都の歯医者林歯科診療所 院長日記
歯科医師国家試験の合格発表
3月29日に厚生労働省より第103回歯科医師国家試験の合格発表がなされました。
当初、厚生労働省の歯科医師過剰問題に対する対応から、合格ラインを厳しくし60%に近い合格率になるのでは?、と大変厳しい事前予想もあったのですが、結果としては全体として69.5%と昨年の67.5%を上回る結果となりました。
私自身、今回の国家試験問題はまだ見ていないので正確な感想はコメントできる立場ではございませんが、毎回国家試験問題を流し読みしている感想から申し上げると、ここ数年は非常に難解な設問が多く、学生諸君の苦労が肌で感じられます。
歯科医師の資質向上のためにはこんな難解な問題を正答できるようにするより、もっと臨床現場に即した経験、最先端の医療・研究レベルの情報、社会人・管理者として持つべき人間性の構築などを向上させていくほうが、ずっと重要だと考えます。
この歯科医師国家試験、元来の姿はきちん文部科学省で認められた所定の研鑽を積んで修了した者のみが、ある一定のレベルまで達しているかどうかの確認を行うだけの資格試験のはずなので、3割も落とされてしまうような選抜試験のあり方はいかがかと思います。
もし仮に、歯科医師過剰が問題であるならば歯科医師国家試験という出口で絞るのではなく、歯学部の入学定員削減や閉鎖といった入口で絞るのが本筋だと思います。
こういった問題、過去のしがらみなど全て白紙にして、国・歯科医師会・各歯学部で真剣に議論し、早く行動されることを切に願います。
| seiji0024 | ひとりごと | 08:04 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
保険改正の説明会に行ってまいりました
京都・下京区・丹波口駅・七条七本松の歯科・歯医者 林歯科診療所では多くの歯科医院と同様に、保険診療を行っております。
この保険診療ですが2年に1回、必ず何らかの改正が行われます。
その都度、小幅であったり大幅であったりするのですが、今回は民主党に政権が変わって初めての保険改正だったので大きく変わるかも知れないと予想しておりました。
そんな中、以前に大きくマスコミでも取り上げられましたが崩壊寸前の歯科保険医療を鑑みて政府が歯科の診療報酬を全体で2.09%引き上げる報道がなされました。
世間一般の方からご覧になると、さぞや歯科の医院経営が良くなるとお思いになるでしょうう。
しかし実際に中身を見てみると、本当に2%も上がっているのか?、と疑いたくなるような内容です。
確かに若干初診・再診料が上がっておりますが、非常に行う頻度の多い歯石除去が引き下げられ、当初言われていた在宅医療の推進のためにこの分の評価を見直すとされていたところは実質据え置きとなってしまっております。
以前のブログに書き込んだ内容ですが、崩壊していく病院歯科を救うため、病院歯科のみ大幅に診療報酬をアップさせている内容です。(実際はこんなことしても病院歯科は救えません。病院歯科に勤務している多くの歯科医師の資質の問題だと思うのですが・・・)
過去、複数回に及んで歯科の技術料本体の引き下げが続いている中で、これをかつてのように正当に評価出来ているレベルにはこの程度の改定ではとても及びません。
当院では何とか頑張って現在与えられた保険制度を主に治療を行っておりますが、これを続けていくために相当努力や工夫をしているとともに、なによりご来院頂いている患者様には予約をお守りいただいているご協力があってのことです。
しかしこういう努力をせずに、残念なことです特にテナント料の高い立地で多く見受けられますが元来保険診療の範疇で出来る内容の治療を、強引に高額な自費治療を勧める歯科医院が増えてきております。(こういうことをされると

ですから当院ではこの程度の保険改定では一喜一憂いたしません。そんなちっぽけなことより、なにより患者様が予約通りに続けてご来院いただけるようにしていくことのほうが、患者様と我々との良い関係を構築・維持していく上でずっと大切だからです。
ただ、保険のルールについては我々を縛るのはもちろんですが、実は患者様も同時に縛ります。
4月以降、今までと少し勝手の違う部分が生じてくることもあるかと思いますが、そのときは改めて説明いたしますのでよろしくお願いいたします。
| seiji0024 | 医院管理 | 08:03 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
脂肪細胞から歯ぐきが再生
京都・下京区・丹波口駅・梅小路公園近く・七条七本松の歯科・歯医者 林歯科診療所ではバリエーションに富んだ歯周病治療を行っております。
その中に失われた歯ぐきを取り戻す再生医療も導入しており、かつて積極的に行っておりました。
無論、今でもご要望があれば行っておりますが、過去の経験から現在の治療法は十分な再生量が得られるものではないため、現在はあまり積極的にお勧めしなくなりました。

そんな中、先日大阪大学 村上伸也教授のグループから脂肪を元に失われた歯ぐきを再生することができる画期的な方法が研究段階で成功したことが報道されました。
この方法はご自身の脂肪組織を採取し、その後この中からさまざまな細胞に分化することが出来る幹細胞を抽出して、その幹細胞を失われた歯ぐきの場所に切開を加えて移植するものです。
この研究結果ではおおよそ8割の再生量が得られたとのことでした。

世界的にはこのような研究が他にも見られるのですが、この方法の優れているところはなんと言ってもすごく採取が簡単な脂肪の幹細胞を使っていることではないでしょうか?
脂肪組織なら非常に採取が簡単で、患者様の負担も極めて少ないのでこの方法が一定の安全性・利便性・低コストが実現できればとても楽しみな治療法になると思われます。
| seiji0024 | 研究開発 | 10:16 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
林歯科の矯正治療について
京都・下京区・丹波口駅・梅小路公園近く・七条七本松の歯科・歯医者 林歯科診療所ではあまり患者様にお知らせしておりませんが、一部矯正治療を行っております。

とは言っても当院が行っている矯正治療、引き受けさせていただくに当たってかなりの制限を設けております。
なぜなら当院は予防歯科を主軸においたあくまで一般歯科治療がメインです。この矯正を医院経営の柱にするつもりなどさらさらありません。そのため矯正のために時間やマンパワーを大きく割く事は出来ません。
ただその一方、「様子を見ましょう」で済まされ、結局永久歯が生え揃ったらガタガタの歯並びになり、矯正の相談をしたら健康な歯を4本抜歯して、治療に100万円かかります、となってしまうことを看過できないからです。

という理由で、比較的手間がかからず、お金がかからず、短期間で終了する7〜8歳くらいまでのお子様を上限として引き受けさせていただいております。
早期治療ならではですが、場合によっては筋肉の訓練だけで済む場合もありますし、仮に矯正装置を使ったとしてもこれが1つで済むならせいぜい10万円くらいの治療費です。

また詳しい内容については後日、紹介させていただきます。
| seiji0024 | 小児歯科 | 22:26 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
下西集談会で発表してきました
京都・下京区・七条七本松の歯科・歯医者 林歯科診療所、院長の私は歯科医師会に所属しております。
現在、私は歯科医師会下京支部の地域口腔保健部の担当で、主に公衆衛生活動や他団体との連携、在宅医療・障害者医療の相談などを担当しております。

一方先日、下京西部医師会の主催で下西集談会が開催され、歯科医師会下京支部の代表として現在地域保健活動の拠点にしている”下京口腔サポートセンター”のPRを兼ねて概要と活動報告、今後の展望などについて発表してまいりました。

しかし残念ながら、医療・介護関係者にこの口腔サポートセンターはほとんど認知されておらず、有効に機能していないのが現状です。
今まで、関係団体に対して画一的に文書を配布したり、会合の場で少し説明させていただいたりしておりましたが、やはりお互いに顔の見えるお付き合いをしていかないとやり取りしにくいものです。

今後はもう少し、直接我々がお伺いするなど、対面でのコミュニケーションを行ったほうが良いのでは、と思っております。

この”下京口腔サポートセンター”、現在個人からのお問い合わせにつきましては対応しておりませんが、もし在宅医療・障害者医療なのでの相談事がございましたら、近隣の歯科医師会会員の歯科医院・地域包括支援センターなどにご相談いただければ、そちらから我々が対応させていただきます。


| seiji0024 | ひとりごと | 08:16 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
クレーマー・モンスターと問診票
昨今、どの地方に行っても歯科医院が乱立する時代になりました。
林歯科診療所は私で3代目ですが、先々代のころはご近所の七本松エリアには2件しか他の歯科医院はございませんでした。
しかし現在では当院から自転車で5分以内のエリアに5〜6件も他の歯科医院があります。
さぞや患者様もどの歯医者さんにかかればいいのかお悩みになられることもしばしあることと思います。
ここで重要なことは、それぞれ歯科医院によって特徴があるということです。
さらに付け加えると、患者様の側にも志向があるということです。
例えば林歯科診療所の特徴を挙げると、「高度な感染予防」「積極的な研修参加による最新技術の導入」であるとスタッフ一同、誇りを持ってやっております。
その一方、地域の方々からのニーズから、当院の立地ではどうしても保険診療主体の治療になります。そうなると一人の患者様に1時間も説明に時間を割く事は出来ませんし、高級レストランのようなきめの細かい接遇を行うにも限度が生じます。

そのため当院では少しでも短時間で患者様のニーズを把握するために、オリジナルの問診票にご記入いただいております。
しかし最近、わかってきたことでいわゆる「クレーマー」・「モンスター」と俗に言われる方ほど、ご自分の思いを隠して問診票を記入されます。

結局、我々はずっとその方の欲求がわからぬまま治療を続け、その方は一切我々にその欲求を直接伝えられることなく、いきなりネット掲示板に当院を誹謗中傷する形で初めて欲求を示されました。

その後、このことを教訓にし問診票の体裁を何度か改定してまいりましたが、それでも「クレーマー」・「モンスター」と呼ばれるごく一部の患者様はなかなか思ったことを書いてくださりません。

現在もとても頭を悩ませながら問診票の改定に取り組んでおります。
ご来院された患者様は行き違いを少しでも解消するために、お手数ですがこの問診票を丁寧にご記入いただけるようお願いいたします。
| seiji0024 | ひとりごと | 07:33 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
身の引き締まる思い
京都・下京区・丹波口駅・七条の歯科・歯医者 林歯科診療所立地は決して良いとは言えません。
京都の下京区と聞かれると町の中心部を想像されると思いますが、当院は下京区の端に位置し、最寄の駅も本数が少ないJR山陰線で普通しか止まらない丹波口駅で、しかもそこから徒歩で10分ほどかかります。最寄のバス停も七条千本から徒歩4〜5分ほどかかります。
七本松通に面してはいるのですが、この道は抜け道で猛スピードで走る車が多く、当院の間口が狭いこともあって、見過ごされてしまいます。
よって当院にご来院頂いている患者様の大半が土地勘のある地域住民の方々か、近くに職場がある方々です。

そんな中、先日とても遠方の患者様が当院の診療方針に共感いただいてご来院いただきました。
率直な感想としては
「とても身に余る思い出感激している。」
とともに、
「こんな私でいいのだろうか?通院に何時間も費やしていただいた以上のことを私は限られた診察時間の中で出来るのだろうか?」
という自問自答が始まりました。

また各歯科医院にはそれぞれの診療スタイルがあり、このことは当院にも当てはまります。特に私の医院はあまり患者様によって器用に対応を使い分けることをすごく苦手にしており、ご来院頂いた患者様には全員同じ対応をさせていただいております。

そんなわけで、休日は何かしら少しでも治療の勉強や練習をするようにしていたのですが、この連休はいつもと違った引き締まった心境でとても練習がはかどりました。

保険外レジン治療の練習
向かって左が保険のレジン治療
向かって右が保険外のレジン治療
| seiji0024 | ひとりごと | 07:39 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
現在行われている再生医療に関する本音
京都・下京区・丹波口駅・七条七本松の歯科・歯医者 林歯科診療所ではインプラント再生療法的な歯周病治療を行っております。
しかしこれらの技術は真の再生医療と言えるのでしょうか?

インプラントは円柱形のチタンスクリューからなり、歯とは形態も組成も構造も全く異なるものです。
ただ失った歯を補う治療法として、根本的に解決させる治療法としては現在のところこのインプラントしかないので(入れ歯やブリッジは所詮他の歯に負担させているのであくまで対処療法です)、「仕方ないな・・・」と思いながらこのインプラント治療をご提案させていただいている状況です。

また再生療法的な歯周病治療に到っては異種動物の細胞成分を用いる技術しかなく、とても再生医療と言える代物ではないため、この治療法について私は技術としては持っておりますがあまりこちらからお勧めはしていないのが現状です。

やはりこの再生療法の分野は技術革新が全く足りていない現状です。無論、世界の研究者がこぞって研究しているのですが、さらにその流れを加速させていく必要はあると思います。
最近では京都大学の山中教授のグループが世界に先駆けて発表した万能分化細胞であるIPS細胞の歯科臨床における応用などは、私も今後の展望が楽しみでなりません。

しかし自分自身の細胞から手軽に歯や歯ぐきが再生する、そんな時代がいつか到来するまでは当分長い間既存のインプラント治療などとは我々もお付き合いをしていかねなりません。
| seiji0024 | 研究開発 | 08:00 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
コンビニ感覚で来院される困った方
京都・下京・丹波口・梅小路公園の歯科・歯医者 林歯科診療所は私で3代目になりましたが、いまやこの地域は歯科医院が乱立状態になっております。
この減少は当院の地域に限らず全国の特に、都心部により著明に認められる傾向です。
今や全国でコンビニが約42,000件、歯科医院が約69,000件と、「コンビニより多い歯医者」と中傷的な報道もされるご時勢になってしまいました。
それに伴って、最近コンビニ感覚で好き勝手に来院され、一方的ににキャンセルや治療中断される方が増えてしまいました。

確かに歯科医院はそこらじゅうに出来て、患者様が歯科医院を選べる時代になり、その結果コンビニと同じような24時間・年中無休的なサービスを求められる方が増えてまいりました。
しかし、コンビニと同じことを歯科医院は質を確保しながらできるのでしょうか?本当に患者様に対して目先のウケだけをねらって接することが正しいのでしょうか?

医療とは他の業種とは異なり、クライアントが求めている目先の欲求のみ追っかけていたらとんでもないことになります。

例えば
「前の差し歯が取れてしまった。歯の中は虫歯でグチャグチャ、歯周病で歯はグラグラの状態だけれど、とにかく歯医者に行くのも面倒なので、そのままつけるだけで結構です。」

こんな感じで急にご来院されるケースは珍しくありません。
確かにこの方の目先の欲求は
「格好が悪いので応急的にでも前歯をつけて欲しい。でも歯医者に行くのは面倒だし、時間とお金を取られるのはバカバカしいので通院したくない。」
といった内容でしょう。
しかしこの欲求を仮に実現してしまうと
「将来、歯が悪くなって場合によっては人生そのものを諦めないといけなくなる。」現実が待ちうけます。

コンビニではいくらお勧めのお弁当があったとしても、サンドウィッチが欲しい顧客に無理にお弁当を勧めることはありえないことです。
しかし我々歯科医師はこの決して聴き心地の良くないこういった内容も患者様にお伝えせねばなりません。
すなわち医療とは生涯にわたる潜在的な欲求を叶えるためには、場合によってはその瞬間の患者様の表面的な欲求と異なった提案をしていかねばなりません。

だからこそ、我々の業種は非常にクレームが多くなりがちになります。
そのため当院ではご来院頂いた方の生涯にわたる歯の健康のためにとにかく一生懸命説明しております。
ただいくら精一杯の説明をしても理解されない、コンビニと同じ感覚が抜けない患者様がごく僅かにいらっしゃり、その方々はご本人のご要望通り、コンビニと同じように他の歯科医院に安易に移られることに関して当院では一切引き止めておりません。

このように歯科治療は、それなりに期間もかかるしストレスもかかります。それをコンビニと同じ感覚でしかご来院いただけないような価値観をお持ちの方にしっかりしたことを行うことは難しいでしょう。
是非、我々は通院してくださる患者様と同じ考えや目標を共有してまいりたいと思います。





| seiji0024 | ひとりごと | 10:05 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
4月の土曜日診療予定
京都・下京区・丹波口駅・梅小路公園近く・七条七本松の歯科・歯医者 林歯科診療所の4月土曜日診療予定をお知らせいたします。
4月3日  8時30分〜14時
4月10日 8時30分〜12時・13時30分〜17時
4月17日 8時30分〜14時
4月24日 8時30分〜12時・13時30分〜17時
なお、最終受付は各診察時間の30分前までとなっております。

最近、土曜日に診察ご希望の患者様が急増しており、若干ご予約の面で不自由をおかけして申し訳ございません。
また、無断・直前キャンセルは他の患者様に多大なご迷惑をおかけいたしますので、予約マナーはお守りいただくようご協力をお願い申し上げます。
| seiji0024 | 土曜日診療 | 17:07 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
 123456
78910111213
14151617181920
21222324252627
28293031   
<< March 2010 >>

bolg index このページの先頭へ