歯医者の診断の重みについて
2010.07.29 Thursday
京都の林歯科診療所では、基本を大切にした従来型の歯周病治療にあわせて、治療を効率化させるために薬をつかった歯周内科や咬み合せの治療を行っており、通い続けていただいた方々に対しては良好な成果を得ております。
しかし最初のとっかかりの部分で、私が重度の歯周病と診断し、検査データを客観的に提示しながら説明しているにも関わらず、私の診断を信じない方が最近、とても増えてきております。 例えば内科のお医者さんに診てもらって、血圧を測定して高い傾向が見られると、血圧を下げる治療が行われますが、その時に痛くないからといって内科のお医者さんの診断を無視する方はほとんどおられないと思います。 こういったことを体験していると、本当に我々歯科医師の社会的信用が地に落ちてしまったと思います。 特に歯周病は抜歯寸前になるまで痛みの出てこない病気です。そのため「痛い、痛くない」を治療の是非の基準にしてしまうと、完全に手遅れになってしまいます。 ですから我々は客観的に評価できる検査をしっかり行い、その検査結果を隅々まで読み取り診断し、治療計画を立てた上で、丁寧に患者様に説明を行わなければなりません。 しかしこれだけしっかり行っても我々がハナから信用されないようではどうしようもありません。 もちろん当院では患者様の緊急事態に対しては出来うる限り対応いたしますが、それだけを行っても患者様の健康を維持することが出来ないことは明らかです。きちんとした治療を進めていく上では患者様のご理解と治療計画の実行がなにより必要ですが、それは患者様との信頼関係があって初めて成り立つものです。 当院ではこのようにきちんとデータを揃えて説明し、ご質問については真摯にお答え致しますので宜しくお願いいたします。 |