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林歯科診療所

京都の歯医者林歯科診療所 院長日記
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歯科医院における特診室・手術室の是非
京都・下京区の歯科 林歯科診療所ではこだわりを持ちながらも効率の良い感染予防を心がけています。
その一方、最近新しい歯科医院作りの流れとして「特診室・手術室」を設けるのが流行っているようです。
この「特診室・手術室」ですが、使い方を誤るとかえって感染リスクが高くなってしまいます。

まず歯科で行われる手術、インプラントや親知らずの抜歯などは隔離されていないスペースであってもすぐ横の診察台で治療行為が行われておらず、最低限の換気と空気清浄がなされていれば、そのことによる感染リスクはほとんど無いとの学術報告があります。(結構、この換気は簡単なことですがすごく重要です)
一方、隔離したスペースで地域基幹病院の手術場と同じ感染レベルを一歯科医院が行うことはとても困難です。手術場のための更衣室・手洗いスペース・身体についた塵をエアで吹き飛ばす部屋・手術室の空気を清潔に保つための送気排気システムなどきりがありません。
ここまでやれる歯科医院はあまり無いと思いますので、感染予防だけで考えればあまり「特診室・手術室」があったからといって、どちらでも構わないと思います。
しかしこの「特診室・手術室」、常に一般歯科治療でも使用して高い稼働率を保っているならいいのですが、”VIP患者限定”とか”インプラント手術限定”など用途を限定してしまって稼働率が低くなると問題です。

歯科の診察台は必ずエアと水の回路があります。エアもそうなのですが、特に水の回路は使用しない時間が長く、流れが滞ってしまうと配管内でバクテリアの繁殖を引き起こすリスクが高くなってしまいます。
仮に塩素系などの殺菌作用のある水を使用していたとしても、バクテリアの繁殖などですぐに消費されてしまい、意味の無いものになってしまいます。

当院では「特診室・手術室」を設けると以上のような無駄なことに気を取られないといけなくなるため、今後も設置するつもりはありません。
ただ、これからどうしても「特診室・手術室」の設置をしたいとお考えの先生は、是非以上のような感染リスクについて整理されてからご検討いただきたいものです。
| seiji0024 | 感染予防 | 09:25 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
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