思い込みを払拭しないと上手くいかない前歯のインプラント
2017.04.21 Friday
もう私がインプラント臨床を始めてから長い年月が経ちました。その間、インプラントの術式もかなり進化し、時代についていくために、常に情報収集を続けているところです。
しかし実際、多くの患者さんと接してきて、前歯1本を失ってそれを補う際、隣の歯を傷つけたくない、取り外しもしたくない、なお且つ見た目も美しく仕上げたい。そんな高い欲求を特に目立つ前歯の場合、多く耳に致します。 そんなご要望に今まで自分がお応え出来ていなかった戒めも持ち続けていました。
この状況の中、先日東京都でご開業の椎貝達夫先生が講師を務められているインプラントの研修会に参加してまいりました。 椎貝先生は長年インプラントをご専門にされており、その中でも特に前歯のインプラントは多くの知見をお持ちで、その長年積み重ねて来られたノウハウを十分学ばせていただきました。
終始一貫、椎貝先生がおっしゃられたことは、インプラントの埋入方向を誤ると後どれだけ手の込んだ処置を行っても安定した審美性は得られない、よって適正な位置にインプラントを埋入するためにはいくつも押さえておかねばならないポイントがある、ということでした。
実はこのポイントのうちいくつかは私も意識しておりますし、道具に至ってはほぼ全て必要なものを既に持っておりました。 ただそのポイントに抜けがあったり、ポイント同士が有機的に連動していなくて実際の臨床ではできていないことに気づかされました。
これからはここで学んだことを生かして、もうインプラントが審美的に良くないなんて情けないことを言わずにできるよう研鑽をさらに積んでまいります。 |